日本近海には「黒潮」という暖流と、「親潮」という寒流が流れています。
暖流も寒流も同じ海水だから、どこかで混ざり合いそうですが、暖流と寒流は混ざり合うことはありません。
寒流と暖流が混ざり合わないのは、海流は地球を取り巻く空気の流れに影響を受けているからです。
赤道付近の海上を吹く貿易風は、東から西へ向かって赤道の少し北付近で吹き続けています。
一方、中緯度の地方では、常に西風が吹いています。
貿易風や西風に海水は動かされ、黒潮と親潮が生まれるわけです。
したがって、暖流と寒流に分かれ、海水の温度が平均化されることはないわけです。
東北日本沖・津軽海峡や三陸沖付近は親潮と黒潮の混合地域となっています。
しかし、親潮は低温のため黒潮より密度が高く重いので、混合水域では黒潮の下に沈みこむ形になり、やはり混ざり合いません。