ワカメは食物繊維とミネラルが豊富!栄養を効率よく摂る食べ方は?

日本の食卓に馴染みの深いワカメ。
一番は「味噌汁の具」でしょうか?

大自然の海の幸の海藻のワカメは、「海の野菜」とも呼ばれ、人間の体を形成する栄養が沢山含まれています。
もちろん健康維持や美容にいい成分も。

ワカメの栄養と効能と、効率よく栄養を吸収できる食べ方とちょっとした注意点について解説します。

食物繊維「アルギン酸」が豊富

ワカメには、「アルギン酸」という水溶性食物繊維(水に溶けやすい食物繊維)が含まれています。
アルギン酸は、食後の血糖値の上昇を緩やかにしたり、コレステロール値を下げる働きがあります。

また、アルギン酸には整腸作用もあります。
腸内環境を整える作用は、健康のために重要な働きです。
病気予防、美肌効果、アンチエイジングなどに役立ちます。

更に、アルギン酸にはナトリウムを排出する作用があることから、血圧を安定させる効果があります。

ワカメは豊富なミネラルを含む

ワカメには、多種類のミネラルも豊富に含まれています。

ヨウ素

甲状腺ホルモンの合成に必要なミネラル「ヨウ素」が多く含まれています。

甲状腺ホルモンは、基礎代謝を促し、子どもの成長にとっても重要なミネラルです。(もちろん大人にも必要です。)
甲状腺ホルモンには、肌や髪に潤いを与える働きもあります。

また、ヨウ素には殺菌作用があるので風邪予防にも効果があります。

ナトリウム

人体に必要なミネラルの一種のナトリウムは、体内の機能や血圧を調整する働きがあります。
※ただし、ナトリウムの摂り過ぎは血圧を上昇させたり、むくみが生じる原因にもなるので、過剰摂取にならないように。

カルシウム

海藻類の中でも、ワカメのカルシウム含有量はトップクラスです。

カルシウムは人間の身体に最も多く存在するミネラルで、骨や歯を作る働きをします。
更に、ストレスを和らげる効果(ホルモンの分泌)や血液の凝固など、広い範囲の生理機能に役割を果たします。

カリウム

カリウムは、余分なナトリウムを体外へ排出してくれるので、高血圧の予防に効果があります。
また、むくみの解消などの効能があります。

マグネシウム

マグネシウムも骨の健康維持に役立ちます。
骨の形成にマグネシウムが合わさることで、柔軟性が加わり、しなやかで丈夫な骨になります。

また、血管を拡張させ血圧を下げる効果で血圧を調整したり、筋肉の収縮の調整、神経の興奮を抑える働きもあります。

リン

リンは骨や歯の正常な発達に必要なミネラルで、カルシウムやマグネシウムと共に骨や歯を構成しています。
さらに、神経の伝達促進などにも関与しています。

(※ワカメは、ビタミンAやビタミンKなども含んでいます。
特にビタミンKが豊富で、骨の形成を促し、血液凝固因子が肝臓で作られるのをサポートします。

乾燥ワカメは味噌汁やスープで食べる

乾燥ワカメを沸騰した水で短時間加熱した場合、ミネラル成分が水に溶け出すために、生ワカメと比べるとミネラル分が少なくなります。
味噌汁やスープ以外だと、肝心な栄養素(ミネラル)が無くなってしまいます。

また、乾燥ワカメは「水戻し」して食べないと消化不良を起こすケースがあるので、水戻ししてから食べた方が良いです。
(水分を含むと全体量が10倍以上に膨らむからです。)

つまり、乾燥ワカメは汁物に入れた方が、ワカメの栄養を効率的に摂ることができて、しかも食べやすくなります。

ヨウ素の過剰摂取に少し注意

ヨウ素の過剰摂取は、逆に健康を害する場合も考えられます。(甲状腺機能障害など)

生ワカメでは約8g、水に戻した乾燥ワカメで約7gでヨウ素の1日推奨量を満たします。(ヨウ素の推奨量は成人で130㎍/日)
ヨウ素は人間の体にとって必要なミネラルあるものの、ヨウ素摂取の上限量は18歳以上で1日に3mg(3,000㎍)までと言われています。
(参照:『日本人の食事摂取基準』2020年版)

健康な成人で生ワカメは約190g、水で戻した乾燥ワカメの場合は約160gまでを上限目安にすると良いようです。
…ワカメ約200gって結構な量です。
乾燥ワカメだと、市販されている1パック全部です:苦笑

さすがに、1日にそれだけの量を食べることはないと思われますが、「ダイエット食」としてワカメもよく挙げられているので、過剰摂取にならないように気を付けたいところです。

「1日に200g以上」とか、「そりゃ多すぎでしょ!」とも思える量なので、あんまり気にしてしまうと、折角の「海の野菜」も食べづらくなってしまいます。
「味噌汁やスープの具」、生ワカメなら「サラダ」「酢の物」など、1日の食事の中の「添え物の一品」として、適量を美味しく食べたいですね!

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