山芋をすり下して、ご飯にかける「とろろご飯」。
子どもの頃美味しく食べた記憶があり、更に大人になり「麦めし」にかける「麦とろ飯」はとても好きです。
山芋の食べ方は色々ありますが、山芋を「とろろ」にして食べるのが一番栄養素を無駄なく食べられます。
山芋は栄養素満点の野菜です。
特に、滋養強壮や疲労回復効果が有名ですが、その他健康にとても良い栄養が満載です!
山芋の栄養と効能を解説します。
山芋には、「粘り気」「ネバネバしてる」ところがありますね。
その山芋のネバネバ成分は、粘膜を保護する作用があり、胃炎や胃潰瘍などの病気の予防をしてくれます。
山芋には「食物繊維」が豊富に含まれています。
食物繊維には、水に溶けやすい「水溶性食物繊維」と、水に溶けにくい「不溶性食物繊維」の2種類があるのですが、山芋にはどちらも含まれています。
水に溶けにくい「不溶性食物繊維」は、腸のぜん動を刺激し、腸内に溜まった有害物質の排出を促す作用があります。
したがって、肥満防止や便秘の解消、腸の病気予防などに効果があります。
水に溶けやすい水溶性食物繊維は、腸内で水分を含みヌルヌルとしたゲル状となり、腸内の善玉菌のエサを増やし、腸内環境を整えてくれます。そして、有害な成分を吸着して排出させます。
糖尿病や動脈硬化、高血圧の予防に効果があります。
水溶性食物繊維は、糖質の吸収を遅らせます。
食後の血糖値の上昇を抑えてくれます。
そのため、食後血糖値をコントロールできない糖尿病患者には、身体に優しい食べ物と言われています。
腸内環境改善すると、免疫力アップやアンチエイジング効果も期待できますね!
山芋は、ビタミンやミネラルなども豊富です。
ジアスターゼ(でんぷん分解酵素アミラーゼの一種)という食物酵素には、消化と吸収を助ける働きがあります。
サポニンと呼ばれる成分は、血管壁に付着したコレステロールを除去する働きがあります。
サポニンには抗酸化作用もあり、解毒作用の成分と共に肝臓の健康を促進します。
山芋にはその中でも、特にビタミンB1・ビタミンB6・ビタミンCが含まれています。
(ビタミンB1とビタミンB6は合わせてビタミンB郡とよく呼ばれています。)
【ビタミンB1】
ビタミンB1は、食べた糖質全般を燃焼させる工程に関わるため、ビタミンB1を適度に摂ることで疲労が蓄積し難くなります。
また、「集中力を増やす」と「手足の痺れにくくする」という脳の神経伝達物質にも関わりもあります。
【ビタミンB6】
ビタミンB6は、筋肉や必要な組織を作る働きや、体内のホルモン分泌のバランスも整える働きがあります。
【ビタミンC】
ビタミンCは、抗酸化効果が高く活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえや動脈硬化含む血管疾患、免疫力を上げるため風邪の予防効果があります。
美肌効果が高いのも大きな特徴です。
鉄分を含みます。
鉄分は、人間の血液を運ぶ赤血球に含まれるヘモグロビンの材料として使用されます。
加えて、体内に存在する酵素の材料にもなりエネルギー代謝や肝臓での解毒の働きに関わっているミネラルです。
マグネシウムやカリウムも豊富で、特に老廃物を排出してくれるカリウムの含有量が多いです。(100gあたり550mg)
腸内環境を整え、様々な病気予防や美肌効果があり、血糖値を抑えたり、コレステロールを除去してくれたり。
その上、ビタミンやミネラルも豊富な山芋。
しかし、山芋を加熱調理すると失われてしまう栄養や酵素があるので、「とろろ」がオススメです。
山芋にはいろんな種類がありますが、「大和芋」「つくね芋」「いちょう芋」「自然薯」など、粘りの強い山芋を使うといいです。
山芋は常温でも1か月は保存できます。
(ただし、使い掛けは冷蔵保存で1週間が目安。)
また、すり下ろして冷凍保存もできます。(1か月程度)