札幌市東区にある札幌村神社の例祭日は9月5日です。
しかし、札幌村神社のお祭りは毎年9月の第1土曜日と日曜日に開催されます。(例大祭は日曜日)
2024年(令和6年)の札幌村神社のお祭りが行われる日は、8月31日(土曜)・9月1日(日曜)の2日間です。例年両日とも休日なので、多くの人で賑わいます!(特に午後から)
札幌市内の神社のお祭りを十数ヶ所行って取材しましたが、札幌村神社のお祭りの楽しさは屈指です!
それでは、札幌村神社のお祭りの様子を現地での取材を基に紹介します。
(非常に中身が濃いお祭りなので、少々長くなると思われますが、ゆっくり読んでいただけると幸いです。)
札幌村神社のお祭りのスケジュール(タイムテーブル)です。
お祭りの土曜日に、札幌村神社の社殿内にて「檜山神楽奉納」が行われます。
「檜山神楽奉納ってどんな行事?」と思われる方もいると思うので簡略に紹介します。
渡島・檜山管内を中心に受け継がれている国の重要無形民俗文化財「松前神楽」が由来です。
笛の音や太鼓と共に舞います。弓で破魔矢をつがえたり、獅子舞などの舞が行われる神事です。
「神事」と書くと厳粛なイメージを持つかもしれませんが、札幌村神社の檜山神楽奉納の雰囲気は穏やかで観覧している方もリラックスして楽しみます。そして少しユニークな所もあります!
舞の種類は何種類かあるのですが、印象が強かった舞を紹介します。
弓と破魔矢を持ち華麗に舞う方を見て「妙に背が小さいな?」と思っていたら少年でした。見事な華麗な舞に驚き!
最後に拝殿(お賽銭を入れて礼拝する所)の方へ向け、破魔矢を放ち歓声が上がります!
最後は獅子舞。
社殿内にて華麗に舞いつつ、少しユニークな部分を交えて社殿内は笑いに包まれます。
そこで終わりかと思いきや、何と社殿を飛び出し、更には拝殿近くで主に小さな子供を対象に獅子の面を見せて境内を湧かせます!
小さい子にとっては怖いですよね。多くの子は泣いたり怖がったり(苦笑) 私もそんな記憶があります。
そこで終わりかと思いきや、社殿の前で観覧していた大人に噛みついて(?)社殿の中まで引きずり込むという演出!
大盛り上がりでしたが、社殿の中まで引っ張られた方は恥ずかったでしょう(微笑み)
20分程の檜山神楽奉納です。
社殿内には、基本的に社務所から入ることになりますが、拝殿からも入れるように配慮していただいているので、中で見るとより楽しめるかもしれませんね!
札幌村神社の神輿渡御は、日曜日の午後に氏子地区を巡行します。
(札幌村神社の公式タイムスケジュールよりも30分程前後するので、神輿渡御を見たい方は早めに行くことをおすすめします。)
まず、はじめに書いておきます。
圧巻の神輿渡御です!
御神輿の写真を見ての通り、ガッチリと木が組まれています。
「どこかで担ぐんだろうな」ということは容易に想像できますね。
しかし、境内や鳥居前などなどに担ぎ手の方々の姿を非常に多く見られるはずです。(50人以上はいるかと)
はい、札幌村神社の神輿渡御は全部神輿を担いで行われます!!(当然担ぐ方々は途中で交代しながら)
神輿渡御は2時間半ほど巡行しますが、御神輿を全部担いで回る神輿渡御は札幌市内では札幌村神社だけなのでは(?)
神輿渡御の先頭の先頭の方は、一般的な神輿渡御と同じく笛や太鼓の音と共に、宮司様をはじめ多くの方々で巡行します。
そして、最後は御神輿です!
拍子木に合わせて「ワッセ、ワッセ」と掛け声を出しながら神輿を担いで宮出。
掛け声は勿論勇ましいのですが、更に「本格的な神輿担ぎだ!」と感じるのは「木がきしむ音」。
御神輿を担ぐ勇姿があまりにも格好良かったので、一緒に付いて全部回ってみました。
担ぎ手の方々の着衣が色々違っているのが分かりますね。
サッと調べてみたところ、多くは色々な場所(北海道内)で御神輿を担ぐ方々です。
車通りの多い幹線道路も、車音が聞こえないくらいの掛け声で神輿を担いで巡行。
「交代しながら」ということで、御神輿と並んで歩く方々も非常に多いです。
逞しい男性のみならず、女性の方も神輿を担ぎます!
途中2箇所で10分程休憩。
神輿渡御の順路は毎年少し違うようですが、休憩場所は同じであろうと思われます。(「あざみ公園」と「東くるみ公園」)
休憩の際は「振舞酒」を。
ほとんど休憩になってないような感じで、再び神輿を担いで巡行。
途中でダレることもなく、御神輿を威勢よく担いで回ります。
勇ましい背中と共に、足元にもご注目。
御神輿ならではの「足袋」です。
薄いゴム底にはなっているものの、石ころでも踏んでしまったら激痛でしょう。
太腿やふくらはぎは逞しい方々ですが、肩や腰・膝には相当な負担がかかっているのは、ずっと見ていると分かります。
それでも最後まで神輿を担ぐ!
御祭神は、さぞや喜ばれているのではないでしょうか!?
宮入りは神輿渡御の最後ということで、担ぎ手の方々が2倍くらいに増え、鳥居と拝殿の間を何度か往復。笛と太鼓の音と共に一番盛り上がります。
「全部は見れない」という方も、最後の宮入りは迫力満点なので一見してみては如何ですか?
写真と文章が長くはなってしまったものの、かなり省略して紹介しました。
本格的な神輿渡御を見てみたい方は、札幌村神社の神輿渡御は必見です!
札幌村神社のお祭りの奉納演芸は、社務所のステージで行われます。(普段はシャッターが閉まっている所)
奉納演芸は「歌謡ショー」です。(懐メロが多い?)
音響設備がかなり良く、リハーサルにかける時間も長く、本番は綺麗な音で楽しめます。
前の方に座っている方々は、歌(音楽)をゆっくり楽しんでいます。
後ろの方に座っている方々の中には、ステージを背にしてBGM代わりにしながら飲食を楽しまれている方々の姿もチラホラ…。
そういう楽しみ方もありますね^^;
札幌村神社の参道に約10店の露店が並びます。
鳥居から入ると10店ほどなのですが、普段車が通れる所に更に10店ほどの露店が並び、更に更に駐車場の奥に3店ほどの屋台もあります。
合計で20店以上の露店と屋台。
露店の営業時間は10時くらいから開始。
フランクフルト・五目焼きそば・お好み焼き・焼き鳥・フルーツ飴・フライドポテト等の食べ物の販売やくじ引きといったお祭りならではの露店です。
土日の開催ということもあって、常時多くの人々で賑わっています。
(写真は何とか顔が写らないよう、あえて人が少なかった瞬間を撮影しました。本当はもっともっと人で賑わいます!)
どの露店も満遍なく、訪れた人々が品々を購入します。(これまた結構珍しい光景)
子どもたちに人気なのは「型ぬき」。
昔ながらの光景が微笑ましく感じられます。
ソフトドリンクやアルコール類も販売。
奉納演芸のステージ前に座席が沢山あるので、ゆっくりできますよ~!
トイレは仮設トイレが男女1つずつあります。(露店が並んでいる裏側にあるので少し分かり難いです。)
尚、ゴミ箱なのですが「無い」と言えば無いんですが、ゴミは捨てることが出来ます。
ゴミを回収して下さる方がいます。
あえて強調。こういった光景も初めて見ました。
右手に火箸を持っているのがお分かりでしょう。
「清掃員」の方に聞いてみましたが、ゴミ袋を抱えながら「よくゴミが落ちている所を回るんですよ~」と笑顔で答えていただきました。
境内に落ちているゴミを拾いながら、ゴミを回収していただけます。恐れ入りました…。。
少なくとも「ありがとうございます」の一言は伝えましょうね!
札幌村神社は当初「札幌神社」の名前にする予定だったようですが、諸々の事情があり「札幌村神社」という名称になりました。
札幌村神社の御祭神は3柱で「大国魂神」「大穴牟遅神」「少名彦神」。(北海道神宮から開拓三神を奉斎されました。)
ご利益は「縁結び」「安産祈願・子授かり」「合格祈願・学業成就」「家内安全」「商売繁盛」「病気平癒・健康祈願」「武芸・芸能」「交通安全」などです。
札幌村神社は閑静な住宅街にあるので、普段はとても静かな神社です。
境内は広いとは言えませんが、日頃から参拝する方が絶えない神社で、氏子の方々に長く大切にされてきた事が伝わります。
札幌村神社のお祭りの日は、普段とは全く違う雰囲気になります。
普段は閉まっている授与所・ステージ・仮設トイレの開放・手水舎も常時水を流すなどなど。
札幌村神社境内のお祭り会場では、氏子地区の方々を中心に賑わいますが、賑わうと言ってもとても穏やかな雰囲気です。
私は取材のために訪れたので完全によそ者(?)でしたが、全くアウェイ感を感じることなく自然とお祭りに溶け込めました。(「あの~すいません、余興は何時からですか?」と逆に聞かれたくらいでした^^)
しかも前述した通り、札幌市内の神社のお祭りの中でも屈指の内容です。
名称も珍しいせいか、あるいは神社が住宅に囲まれているせいなのか、札幌村神社を知らない方が多いようです…。
札幌村神社のお祭りは「一見の価値あり!」です。
遠方にお住いの方も、一度足を運んでみることをオススメします。(地下鉄駅からも近いですし。)
日頃滅多に感じられない雰囲気を味わえますよ!
札幌村神社の場所とアクセス情報です。